有期契約労働者の無期転換ルール

有期契約労働者の無期転換ルール

2016年09月21日(水)9:31 AM

会社に有期契約労働者(期間を定めて雇用している契約社員や契約パート・アルバイト)の方がいる場合、
今後注意しておかねばならない問題があります。

平成25年4月1日施行の労働契約法の改正により、有期契約労働者の無期転換ルールが導入されました。

同一の使用者(同じ会社)との間で平成25年4月1日以降に開始(更新を含む。)した有期労働契約が反復更新され、通算5年を超えたときに、労働者の申込みにより期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換するというものです。この権利を「無期転換申込権」といいます。

有期労働契約が通算5年を超えると、自動的に無期転換されるものではありません。
この点を誤解されている方が多いようですが、労働者が無期転換申込権を行使するかどうかは本人次第となります。

平成25年4月1日以後に開始した有期労働契約の通算契約期間が5年を超える場合、その契約期間の初日から末日までの間に、無期転換の申込みをすることができます。


平成25年4月1日が初日の期間1年の労働契約であれば、対象の労働者に無期転換申込権が発生するのは、平成30年4月1日以降となります。


無期転換ルールの対象者
無期転換ルールは、パート、アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託など職場での呼び名にかかわらず、有期労働契約で働く人であれば対象となります。


では、学生アルバイトであっても契約期間が通算5年を超えたときに無期転換の申し込みができるのでしょうか。


無期転換ルールには、一部の高度専門職・継続雇用の高齢者は、労働局長の認定を受けると、適用されない特例が設けられています。


しかしながら、「学生アルバイト」であるからといって適用が除外されることはありません。


対象労働者が無期転換を申し込んだ場合、会社は断ることができません。無期転換の申込みがなされると、当然に無期労働契約が成立するので会社が雇用を終了させようとする場合は、無期労働契約を解約(解雇)する必要がありま
す。


しかし解雇は、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合」には、権利濫用に該当するものとして無効となります(労働契約法第16条)。この点については十分に留意したいところです。


なお、無期転換後の労働条件についてですが、「無期転換したから正社員と同様とする」という必要はありません。


無期労働契約の労働条件は、別段の定めがない限り、直前の有期労働契約と同一となります。
この点について、どのような労働条件とするか会社としても十分に検討する必要があると思われます。



※ この記事の内容は投稿日時点での情報となります。今後法改正などで変更される可能性がありますのでご了承の上、ご活用頂きますようお願い致します。

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